3.自分が箱の中にいることに気づく

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311…意識の扉が開く

 

借金完済後の私は、相変わらず生きる目的もなくだらだらと過ごしていましたが、とにかくスピリチュアルな世界の情報を知ることにハマっており、毎日お気に入りのブログを穴が開くほど見漁っておりました。そんな時期にあれが起きます。

 

 

私は当時鹿児島であの模様をテレビでみていましたが、ニュースで放送されているものが現実のものとは思えず、ただテレビの前で立ち尽くし、絶望していました。あの震災は、多くの日本人の意識の扉を開いたきっかけになったと思います。私もその扉を開けられた一人でした。 

 

 

私たちの意識は箱の中に入っている

 

震災後、脱力して何も手につかない状態だったのですが、ある日、本当にある日「突然」なんですが、「私たちの意識は箱の中に入っている」と気付きます。落雷を全身で受けたような感覚。はっとして目が覚め、今までの価値観がガラッと変化するような、そんなものすごい衝撃でした。

 

 

当時は意味がわからない言葉でした。しかし「箱」のような小さなものに「閉じ込められている」ことがわかったんです。つまり箱の中にいる、ということは=「本来の意識状態ではない」ということです。

 

 

「箱って何?」そう聞いても明確な答えは返ってきませんでしたが、とにかく「箱から出ないといけない」という衝動に突き動かされるようになりました。なぜ箱に入っている? どうやって箱から出ればいい? そもそも箱って何? 全然わからないけれど、とにかくそこから「出ないといけない」

 

 

蘇る記憶…宇宙、UFO、通信…

 

さらにこの時期ぐらいから私はいろいろなことを思い出すようになりました。ずっと忘れていた子どもの頃好きだった宇宙のことや意識の実験を一人でやって密かに楽しんでいたこと。そしてなぜずっと忘れていたのか、思い出したとき不思議でしょうがなかったんですが、UFOをよくみていたこと。その中で特に印象的だった子どもの頃にみた大きな赤いUFO。あれと私は当時「何か」通信した。でも内容は覚えてない。あれは一体何だったのか? いろいろな疑問が湧いては消え湧いては消え、この頃から宇宙人やUFOの情報を食い入るように見漁るようになります。と同時期に、私は「瞑想」に興味を持つようになりました。

 

 

初めての「瞑想」で感じた恐怖

 

今でこそ瞑想は脳に良いと声高に言われるようになり、大企業がマインドフルネスなどを積極的に取り入れていたりもして、さほど瞑想と言う言葉に違和感を覚える人は少なくなってきてるんじゃないかと思います。その当時(2011年ぐらい)の私の「瞑想」のイメージは、お坊さんとか、悟りを開くために修行するような人たちがするもので、こんな一般ピープルの私がするようなものじゃないと思い込んでいました。

 

 

でもスピリチュアルなプログでは「瞑想」するととても良いと書いているじゃないですか。へー、瞑想って何するの? 座って目つぶるの? 目つぶってどうするの? 呼吸を意識するの? で? え、そんだけ? それの何がいいの? とやる意味がまったくわかりませんでした。でも何かすごく良い効果があるようなことも書いているし、じゃあやってみるか、と自宅のベッドの上で胡座をかいて目をつぶり、意識を呼吸に集中させていました。

 

 

ほんとにこれでいいのかなぁ? 合ってる? などと思いながら呼吸に意識を全集中していると、だんだん自分の体が大きく拡がっていく感覚に入っていきました。自分の肉体があるのに肉体感覚が薄れ、自分と空間との境界線がなくなったように感じ、意識がどんどん拡大しフワフワと浮遊し出しました。咄嗟に起きたこの現象に私が覚えたのは「恐怖」でした。「私」がいなくなってしまう!! と言う究極的な恐怖でした。

 

 

私は「肉体」ではない

 

驚いて目を開いて意識を肉体に戻したとき、自分に肉体感覚があることに非常に安堵しました。と同時に私はあの体験を通して体感的にはっきりとわかったことがありました。「私は肉体ではないのだ」ということ。そして「本当の私はエネルギーみたいなものではないのか? 」ということでした。

 

 

スピリチュアルなブログでもそういうようなことを書いていましたが、「なぜそう言い切れるのか」という明確な説明をその時はみたことがありませんでした。私はこの「自分がエネルギーそのものである」という体感をもっと論理的に、科学的に、解説できる人はいないのか? とネットで探すようになりました。 

 

 

目に見えない世界を受け入れる

 

どういう経路で見つけたのかもう覚えていないんですが、EFT(エモーショナル・フリーダム・テクニック)という感情解放テクニックの手法があることを知ります。これは経絡(ツボ)を刺激することで、不安や恐れなどの心の苦痛を解放することができる、というものでした。この講座が「東京」で開催される、というのを見たのです。

 

この講座を「受けてみたい」と思いました。講座のお金は決して安くはなく、かつ東京にいくってことは旅費もかかるわけで…かつ別にそれを習ったところで何するわけでもない。借金を返し終わったとはいえ、そんなものにお金出して良いのか? と自問自答しました。

 

 

借金中、入ってきたお金の8割9割を返済にあてていたので、当時コンビニで100円のものすら買うことを躊躇するレベルでした。完済した後もその金銭感覚のままだったので、私のお金は手付かずで口座にお金が溜まり続けていました。借金返済と共に物欲もどこかに消えてしまったんだなぁなどと思っていたんですが、久しぶりに感じた「欲」でした。行きたい、と思いました。結論。欲に従い、行きました私。東京へ。

 

 

EFTの講座は、今となっては内容はよく覚えていないものなんですが、この講座を受けたときから私の中で「目に見えない世界を受け入れる」という受け皿が作られたような気がします。

 

  

「エネルギーの世界」があっての「物理世界」

 

その後私は、病気とオーラ(ヒューマンエネルギーフィールド)の関係性に非常に興味を持ち、学ぶようになります。その中で、地球のエネルギー磁場と人間の磁場の共鳴関係、脳のしくみ、脳波と腸内環境、などなど目に見えないエネルギーと目に見える物理的なものとの相関関係を知りました。

 

 

学びの時間はそれはそれは面白くて、幸せで、鼻息荒く通いまくっていました(笑)(ちなみに全部東京)この時点で私は「将来この知識を役に立たせる」とは微塵も思っていませんでした。

  • なぜ自分があんな状態にまで心身が低下してしまったのか
  • その原因を解決する方法はエネルギーという見えない世界にあるのではないか
    それがあるなら
  • 今よりもっと状態がよくなる方法を知りたい
    そして
  • なぜあんな魔法みたいな現象(借金返済)が起きたのか
    さらに
  • 意識を箱から出すにはどうすればいいのか

ただそれらを知りたかったのです。エネルギーと肉体のことをいろいろ知っていくと、やっぱり「エネルギーの世界」があっての「物理世界」なのだということがとても理解できるようになりました。

 

 

ホ・オポノポノとの衝撃の出会い

 

そして311が起きてから1年経過したくらいの頃でしょうか? 相変わらず私は家に引きこもりつつ、自分の「知りたい」欲求に従っていろいろとネットで調べまくっていたとき、「ホ・オポノポノ」というハワイのメソッドに出会います。

 

 

このメソッドでは「ごめんなさい、許してください、ありがとう、愛しています」と唱えるだけで、潜在意識のクリーニングができるのだ、と書かれていました。潜在意識をクリーニングって何をいってるのかよくわからないとは思ったんですが、ホ・オポノポノではそれを唱えているだけで幸せになったり体調がよくなったりすると、いいことしか書いてないわけです。 

 

 

「んなわけないだろう」と思いましたが、ものの試しに自分の体調がすぐれない肉体箇所に意識を向けて、「ごめんなさい、許してください、ありがとう、愛してます」と心の中で唱えてみたんです。すると体感で、意識を向けた箇所が何か小さく変化したのがわかりました。びっくりして、勘違いじゃないかと思い、別の体の箇所でも同じことをしてみたんですが、やはりこの言葉を唱えると「何か」が変化するのがわかりました。

 

 

これは一体何? 何が起きてるの? そのときの衝撃は凄まじいものでした。潜在意識って何?  クリーニングて何?  新しい謎が増えました。私はこれがきっかけで「ホ・オポノポノ」と、そして今私が扱っている「潜在意識」の世界にのめり込んでいきます。

 

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